デイサービスのおはなし

「お腹いっぱい食べてくれる・・・それだけで」介護をしていて嬉しかったこと

デイサービスにいると、利用者さんの変化もよく出てきます。今日はそんな中嬉しかったことの話。

どうも、コロです。
やっぱりどんな仕事も、「よし!!」って思う瞬間がないと辛いものがある。
なかなか大変なこの介護の仕事の中でも、頑張ってよかったと思える瞬間があります。

介護をしていて嬉しかったこと

お腹いっぱい食べてくれる

ある利用者 Aさん 72歳

 
恰幅の良い方で、もともと食べることが大好き。施設でバーベキューをしていると近づいてきて味見をしてしまう。
ご飯を提供しても「おかわり」といつも訴えがある😅

笑顔たっぷりのそんな憎めない方。

ある日、突然うまく歩けなくなった。身体が傾き上手く足が出ない。
嫌な予感・・・
お家の方に伝え病院に行っていただく。おそらくは・・・脳梗塞だろうなと思っていた。

案の定脳梗塞で入院となる。でも早めに対応できていたこともあり軽度の脳梗塞であったとのこと。
まあ退院もそれほどかからず、戻ってくるものと思っていた。

こんな人だったっけ

ところがそうはうまくいかなかった。
上記のように脳梗塞自体はそれほど悪い影響を出していない。
でも彼女はご飯を受け付けなくなった。退院へ向けてのリハビリなど何事にも意欲がなくなってしまった。

ご飯を食べたり栄養補助のラコールを飲んでも、嘔吐してしまう。
意欲がなく、中々退院に向けてのリハビリも進まない。

私は見ることができなかったが、表情が変わってしまったそうだ。

身体の問題か・・・とMRI、各種CT、様々な検査を行ったがどこも異常なし。
心因性のものと思われると、ある程度の段階で退院となったと聞いた。

彼女は戻ってきた

そんなこんなで利用再開にいたる。
自宅では少しずつだが食事も食べれているようだ。やっぱり病院にいるのが嫌だったのだろうか。

ただ心配がある。デイサービスに戻っても食事食べてくれるかな。嘔吐はしないかな。

当日。
彼女が食べたいといった食事を用意した。皆にはいっていないが特別だ。
ドキドキしながら様子を見ていると、ちゃんと食べてはいる。でもすぐに手は止まってしまった。
笑顔は見えるようになったが、やはり何事にも意欲がない。

愕然とした。
以前の彼女を知っていると、その変化に驚いた。
ここまで落ちるものなのかと。
私たちですらショックはあったのだ。家族の方はもっと心配していることだろう。

私たちはプロだ

そう、ショックだった、で終わるわけにはいかないのだ。
ここからどうするかが腕の見せ所。体力、動作的にはまだまだしんどいんだったらそこを無理する必要はない。
まずはデイまで出てきて、少しずつ自信を付けていこう。

食事もいっぺんにたくさん出すのは気持ちが萎えてしまうのではないか。
出し方を変えてみようか。
メニューも検討してみよう。

とチームで色々検討しトライした。

食事は・・・命の源だ。なんとしてもここは死守をしたいと思っていた。

少しずつ、少しずつ変化は出てくる。

やっと笑ってくれた。
自分で歩いている。
起きて皆といると言ってくれた。

少しずつの成果と喜びを積み重ねて、こないだ遂に普通量の食事を完食した。

その姿はただ食事をしているだけかもしれない。
でもその一口一口を見守っていて、これだけ嬉しかったのも久しぶりだ。

彼女は言った

「お腹いっぱい。美味しかった。」
ニコッと飛び切りの笑顔で。

こんなに嬉しいお腹いっぱいの言葉は初めてだった。

裏側

ケアマネージャーさんから利用再開希望の話があったとき

うちのデイサービスの名前と私の名前だけは憶えていて話に出てくると言われていた。
ここが最後の砦だと

そんなこと言われたら意気に感じますよ・・・ね。

まとめ

どの仕事もそうかもしれませんが、介護の仕事もトライとエラーの繰り返し。

課題(ニーズ)を解決するために、計画をして評価をして。
それが結果につながったときの喜びはやっぱり格別です。結果につながるってことは利用者さんや家族の喜びにもつながるってことだから。大変だけど、人と人の仕事の特権なのかな。

介護をしていて嬉しかったこと。
「お腹いっぱい」この一言でこんなに嬉しくなったのは初めてだった。
・大変もいっぱいだけど、嬉しいこともあった
・介護に目的は大事だ。何をしたい??

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ABOUT ME
コロ
1985年生まれ。ひょんなことから「介護」というものに関わるようになり、その大変さと同時に魅力にもはまっていきました。意を決して、独立に関わり現在デイサービスの管理者をしながら、介護の情報や自身の好きなモノを発信しています。 >>詳しくはこちら<<