高齢者介護・・・っていうと難しいイメージでしょうか。私は仕事にしてしまったので、分からないのですがどんなイメージがあるのかな。
どうも、コロです。
先日から玄関先に朝顔が咲き始めました。
たった一輪なんですが、職員だけでなく利用者の皆さんの心も癒してくれるんです。
「歌・花・写真・絵」たった一つのことでも、与える影響は計り知れない。
救われている Vol.1 お花は生きがい
ある利用者さんのお話。
デイサービスに来たときは、毎回立ち止まってじーっとこのお花を見つめています。
気になって話しかけてみると「私はこのお花を見るのが楽しみなのよ。なんだか自分を見ているようで。頑張らなきゃと思うわ」と返事が。
家でも一人で、好きなお花を楽しむこともできなくなった。でもここに来ると色々なお花を楽しみながら、その話を皆ですることができる。大好きだったお花を改めて生きがいにすることができた・・・それが嬉しいのと。
ただただお花をめでているのかなと思っていましたが、私の思った以上に思い入れを持ち、救われていたようです。
救われている Vol.2 歌がきっかけ
ある利用者さんのお話。
あまり誰ともお話をしない利用者さん。
歌の時間になると、皆の輪に入ることができます。むしろ引っ張っていってくれるくらい。
始めのうちはこの人は静かな人やなぁと皆さんある意味遠巻きに見ているような感じでした。
それが歌が上手なことが知れると「この人はすごい人や」「歌がすごい上手なんや」と利用者さんの中でも評判になりました。そう、歌がきっかけで皆にこんなに認めてもらえるようになったんです。
救われている Vol.3 思い出がよみがえる
ある利用者さんのお話。
この地域の昔の写真が出てきました。それを見た途端にその利用者さんの口数がびっくりするくらい増えていきます。
「ここはこんなやったなぁ」「こういうことしていたわ」
皆感心しながら聞いています。
「私はな…親もなくしてこっちに来て。誰もおらんなか頑張らなあかんと必死やったんや。あの時はそんな余裕なかったけど、今こうやって写真を見てみたら色んな思い出があったことにびっくりや。」
どこか暗さがあり、口数も少なく心配していたのですが、それをきっかけに徐々にではありますが顔つきが明るくなりました。
救われている Vol.4 東京大衆歌謡楽団
ある職員のお話。
デイサービスに勤めていると、昭和、大正の歌謡曲や昔の生活道具など色々なものと触れ合う機会が多くなります。
どれも皆さんの生きた話、いきいきとした思いのこもった話を聞いているとやっぱり惹かれて行っちゃうんですよね。
その中で出会ったのが、この「東京大衆歌謡楽団」
兄弟4人で懐かしの昭和歌謡を演奏されています。利用者さんも大好きでいつも楽しませてもらっています。
始めのうちはそれだけのことだったんですがね・・・
いつの間にか、私自身もすぐにお気に入りになってしまいました。すごいですね。
実は同世代の彼ら。彼らに救われている人がこんなにいる。
私は常々、心に思って仕事にあたっていることがあります。
「人を幸せにする、そんな仕事を自分の手でしてみたい」
どの仕事もそうなんだけど、必要としてくれる人がいるから対価として金銭も発生しています。必要とするつまり喜んでくれる人がいるわけです。
それを実感して仕事ができるのは、とても幸せなことだと思うんです。
辛いこといっぱいあるんです。心折れそうになるんです。
でも「ありがとう」といってくれる人がいる、実際に状態が改善して助かっている人がいる。
そう思えることが本当にやりがいになります。
なのでこんなに多くの人の心を刺激している彼らはとってもすごいことだと思います。
私もその一人、感謝しています。
そしてこれも本音なのですが、利用者さんをこんなに落ち着かせてくれるのは本当に助かる(笑)
まとめ
何が救いになるか分からない。利用者さんにとっては思わぬことが毎日の楽しみになるかも。
たった一輪の花、一曲の歌、一枚の写真。
それがきっかけでその人は大きく変わることができる。救われることもできる。
色んなきっかけを見つけてあげてほしい。